競馬は、ただ運に任せて馬券を買うだけではなかなか勝てません。でも適切な考え方を知っているだけで、長い目で見たときの負けを減らし、安定して勝つヒントがつかめます。今回紹介するのは「期待値」という考え方です。
「期待値」というと、なんだか難しそうに感じるかもしれませんが、実はとてもシンプルな仕組みです。この記事では、期待値の意味から、具体的な計算方法、そして期待値を意識した馬券の買い方まで、わかりやすく解説していきます。
期待値とその前提となる「あなたの的中率」
競馬における「期待値」とは、馬券を一定の回数購入した際にどれくらいのリターンが期待できるか示す数字です。
たとえば、ある馬券が当たる確率が20%、そのときの払い戻しが10倍だった場合は、
0.2(的中率)×10(オッズ)=2.0
この「2.0」が期待値となります。これは、長く同じ条件でその馬券を買い続けた場合、馬券購入額の2倍のリターンが見込めるという意味になります。
他人のデータや一般的な傾向よりも、自分自身の予想の的中率とそれに対するオッズをもとに「この馬券は買う価値があるのか」を判断することが、勝ち続けるための考え方になります。
ここで大切なのは、「的中率」を正しく出すことです。的中率は次の式で計算します。
的中率 =(的中した点数 ÷ 購入した点数)×100
つまり、何点買って、そのうち何点が当たったのかが重要です。
ここで注意したいのが『的中レース数÷購入レース数×100=的中率』と勘違いすること。
馬券数でなくレース数で的中率を計算すると、的中の精度が正確にわかりません。
たとえば、単勝1点買いで10レース中5レース当てている人(50%)と、単勝18点全点買いで10レース中10レース当たっている人(100%)とでは、同じ「的中率」でも意味合いがまったく違います。「的中率100%だから後者の人が優秀!」とは普通思いませんよね。
自分の馬券成績を記録しよう~記録の習慣が勝利の鍵~
競馬で勝つためには、自分の馬券がどれだけ当たっているか、いくら払い戻しを受けているかを「数字で」把握することがとても大事です。そのために、馬券の成績を記録する習慣をつけましょう。
成績を記録することで、自分が得意なレースの傾向や、どんな券種で勝ちやすいのかが見えてきます。さらに期待値の計算に必要な「的中率」や「回収率」も、自分の記録から正しく出すことができるようになります。
(それに、もちろん予想と結果の振り返りをすることは、予想力アップの最も効果的な練習方法です)
記録の方法は簡単でかまいません。以下のようなやり方があります。
- エクセルやGoogleスプレッドシートに、日付・レース名・買った馬券・点数・オッズ・的中したかどうか・払い戻し金額などを入力する。
- スマホのメモ帳や競馬アプリを使って、簡単にメモしていく。
- 手書きのノートにレースごとの予想と結果を書き残す。
形式はなんでもOKですが、大切なのは「継続」すること。毎回のレースの内容と結果をしっかり振り返ることで、自分の予想スタイルが磨かれ、期待値の計算もどんどん精度が上がっていきます。
また、買い方を毎回バラバラにしてしまうと、的中率や回収率が正確に出せません。最初は「単勝1点」「馬連2点」「3連複10点」など、買い方を一定にして記録することをおすすめします。
期待値の計算方法~「的中率×オッズ」で買い目を見極める~
期待値は「的中率」と「オッズ」を掛け合わせるだけで簡単に計算できます。もう一度、基本の式を確認しておきましょう。
期待値 = 的中率 × オッズ
この結果が「1.0(=100%)」を超える場合、その馬券は理論的に見て「買ってもいい馬券」と判断できます。
期待値の具体例
- 例1:的中率が80%、オッズが1.1倍
0.8 × 1.1 = 0.88
この場合、期待値は0.88なので、買い続けるとお金が減ってしまう可能性が高いです。 - 例2:的中率が80%、オッズが1.3倍
0.8 × 1.3 = 1.04
期待値が1.0を超えているため、長く続ければプラスが見込める馬券と言えます。
このように、いくら的中率が高くても、オッズが低ければ期待値は下がります。逆に言えば、一見オッズが低く見えても、期待値が1.0を超えているなら「配当妙味がある馬券」なのです。
だからこそ、自分の的中率を正しく知っておくことが重要です。そして、買う前に「この馬券の期待値は1.0を超えているか?」を計算してみてください。それだけで、コスパが悪い馬券・レースで勝負することを減らすことができます。

期待値を活かした馬券戦略~実際にどう買うべきか~
期待値の計算ができたら、次はそれをどうやって馬券の買い方に活かすかを考えてみましょう。
勝てる戦略の立て方
- まずは単勝・複勝など、シンプルな券種で固定の買い方をする。
→点数を絞ることで、自分の的中率が正しく把握できます。 - 買い目は「期待値1.0以上」のものを選ぶ。
→計算してみて期待値が1.0を下回るものは、仮に的中したとしても長期的にみると損をする可能性が高いです。見送る勇気が必要です。 - 予想法・買い方を変えるのは、記録を積み上げてから。
→少なくとも1か月分くらいのデータがたまってから、「どうやって予想・購入するのが自分に合っているのか」を判断していきましょう。
リスク管理も大切
期待値が1.0を超えていても、すぐに結果が出るとは限りません。連敗が続くこともあります。だからこそ、資金の使い方がとても大切です。
- 1レースに使う金額をあらかじめ決めておく
- 1日に何レースまでと決めておく
- 勝負するレースは期待値などの購入条件が揃ったときだけに絞る
こういったルールを決めておくことで、冷静な判断ができ、長期的に安定した成績につながっていきます。
結論:期待値を意識するだけで競馬は変わる
これまでなんとなく馬券を買っていた方も、「期待値」という考え方を知るだけで、買い方が大きく変わります。
大切なのは、
- 自分の的中率を正しく把握すること
- 期待値が1.0を超える買い目だけを選ぶこと
- 買い方を一定にして記録を続けること
この3つを守るだけでも、競馬での無駄な出費はかなり減りますし、少しずつでも勝ちにつながるレースが増えていきます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、数字はあなたを裏切りません。記録をしながら、期待値を味方につけた馬券スタイルにシフトしていきましょう。
今週から1レースだけでも記録をつけてみてください。そこから競馬の楽しみ方が、きっと変わっていくはずです。